新型うつ病に伴う、独特の苦しさ・・(会社経営者・管理者の方への提言)

2019年10月19日

あなたの会社に、上司に怒られたらすぐ泣く社員・出社拒否する社員はいませんか。

そして、彼らは決して反省しない。

同タイプの人物で、うつ状態・過眠・過食・体の重だるさといった症状が伴う場合、「非定型うつ病(俗にいう、新型うつ病)」と診断されます。

現在、このような社員は少なくない。

彼らの心を理解できなければ、会社の業績悪化に直結します。

そして上司であるあなた自身にも、被害が及ぶことがありえます。

 

ところで、彼らは単なる”わがまま(自己愛性人格)”なのでしょうか?

彼らを理解するにあたり、重要な鍵となる特徴があります。

1)拒絶過敏性:他人から拒絶されているのではないかと異様に怯えること

・・もし安定した自己愛があるなら、こうはならないでしょう。中心にグラグラの自己愛があり、それが揺さぶられると激しいアイデンティティ不安を引き起こすため、逆にこの自己愛にしがみつき逃避せずにはおれないのです。

2)気分反応性:仕事に対しまるで無気力なのに、好きなことなら疲れ知らずで取り組めたりする

・・アイデンティティ確立に至っていないため、長期的展望が見えず、場当たり的で一貫性がない行動を取る。結果、回りの人々の信頼を損ねることに気づけない。

 

彼らの”わがまま”にも、独特の苦しさが伴うのです。

そしてあなたが、それを分かろうと努めるだけでも、随分違った展開が期待できる。

そこから先?

それが、私たち精神科医の出番です。

熊木徹夫
(あいち熊木クリニック
<愛知県日進市(名古屋市名東区隣)。心療内科・精神科・漢方外来>
:TEL: 0561-75-5707: https://www.dr-kumaki.net/ )

<※参考>

2015.12.「労働安全衛生法」法令改正 ~私たち、あいち熊木クリニック「ビジネスマン(ストレスチェック)外来」にできること~

精神科主治医は何を守り、会社産業医は何を守るのか

生命保険・医療保険は、”自身の未来の不幸に対する賭け”

2013.道路交通法改正・自動車運転死傷行為処罰法成立に伴って、 ドライバー・家族に是非理解しておいていただきたいこと (重要!)

×