初診時における精神活動(論文「「らしさ」の覚知 ~診断強迫の超克~」より)
初診においては、前情報があるときもあれば、ないときもある。ここでは一応、前情報はないものとして話を進めたい。また、患者が単独で来院する場合も多いのだが、ここでは患者以外に家族が一人帯同するケースで考えてみることにしたい。
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治療戦略的プラセボ ~精神科薬物療法の目指す未来~
1:はじめに
精神医学および精神科薬物療法は、ながらく混沌のなかにあった。それは患者の示す精神症状がどのような体のメカニズムによるものか、うまく描き出せないためであり、またそれゆえに向精神薬が効くのに、どのような薬理学的背 ...
向精神薬は<時代の病理>を反映する(論文「向精神薬の意味論」より)
先に<時代の病理>と書いたが、それをもう少し丁寧に表現するなら、時代の流れに適応した結果、当初は同時代人に支持・受容されたが、後にその適応の過剰さが仇になって排斥・迫害された自意識が深く絡んだ病理のことである。具体的に例を示した方がい ...
「専門性」をめぐるジレンマ(論文「向精神薬の意味論」より)
誤解を恐れずに言おう。現代の治療において、患者はいかなる不快さも容認しない。医師が患者のためを思うあまり、あえて患者が不快に思うであろう提言・忠告を行おうとしても、患者はそのような暑苦しいパターナルな関わりを、「余計なお世話」と切って ...
服用する根拠・処方する根拠(論文「向精神薬の意味論」より)
まずは精神科患者(あるいは患者予備軍)が、ある向精神薬を服用する根拠について考えてみたい。患者は悩み・苦しみを抱えた時点で直ちに精神科医の前に姿を現すわけではない。患者はまず精神科医に遇う前に、さまざまなことを考えている。今どのような ...
精神科薬物の官能的評価 とは
*熊木徹夫 講演録より転載
1:はじめに本日は、このような貴重な場にお招きいただき、ありがとうございます。
あいち熊木クリニックの熊木徹夫です。
こ ...
子供の夜泣きで眠れない方へ
あいち熊木クリニックでは、20代~40代の女性(主婦やOLの方々)が非常に多く通院さ ...
臨床心理士(常勤・パート)・心理大学院生・事務スタッフ急募!(名古屋駅前)
名古屋駅前の”ビジネスマン専用カウンセリングルーム”「戦士の休息」代表の熊木徹夫(精神科医)です。
当室では、現在10名程度のオープニングスタッフを募集しています。
以下にお伝えする情報を読み、
「おも ...
「”仮面”を被ったうつ病 ~痛みにさまよえる患者さんたち~」
あいち熊木クリニックで「痛み・漢方外来」を創始して、もうすぐ2年が経とうとしています。
これは当初、私熊木が精神科専門医でかつ漢方専門医(東洋医学会専門医)であるため、これまで集積してきた治療経験を臨床の場で役立てるべく、 ...
故・鈴木茂先生を悼む
こんにちは、熊木です。
私たち(熊木徹夫・水谷雅信)の恩師である
故・鈴木茂先生について触れたいと思います。
(先生は、2013.7.18.に永眠されました)
私たちが名古屋市立大学の卒業を控えてい ...