初めて漢方薬を服用される方へ(あいち熊木クリニックでのお伝え)
A:漢方では、味見が大事です
意外だと思われるかもしれませんが、漢方では「良薬口に“あまし(うまし)”」となります。
おいしいもの、すんなり服めるものほど、身体に合う可能性が高いです。
このように味・におい・風味の確認が非常に重要であるため、当院では顆粒を処方しています。
(むりやりオブラートに包んで服もうとする方がおられますが、あまりお薦め出来ません)
B:(同時に2種類の漢方を処方した場合)より味のいいものだけ選択して、ずっと服み続けていただきます。
2種類を最初から混ぜて、あるいは交互に服むと、どの漢方がどう効いているのか、分からなくなってしまいます。
一度決めたら、浮気せず服み続けることが重要です。
●以下にすべての漢方服用にまつわる注意点を3点挙げておきます。いずれも重要なのでよくご留意ください。
<1>
当院で処方される漢方は顆粒でそのまま服み下していただいても、もちろん効果はありますが、もし“時間と味が許せるなら”、熱湯で溶いて服んでいただくと、より一層高い効果が得られます。すなわち、“煎じ薬”のように服んでいただくと良いです。
漢方を溶く際、熱湯でなければ溶けませんので、要注意です(ぬるめのお湯ではありません!)。それをフーフー冷ましながら服む、ということです。
<2>
漢方は食前や眠前、すなわち“空腹時”に服むべきものです。空腹時でないと、効果がかなり減弱します。
<3>
漢方は、同じ物を7~10日間ほど服用したときに、“瞑眩(メンゲン)”という漢方独特の副作用(副反応)が起こる場合があります(これは必ず起こるというものではありません)
それは、これまでにその患者さんが有している体調の悪さが再燃する形で起こることが多いです。(たとえば、めまいがあるならそのめまいが、一時的にひどくなって出るとか)それが出てくると、患者さんがびっくりして漢方の服用を止めてしまいがちですが、これはとてももったいないことです。
実は、“瞑眩(メンゲン)”は好転反応(良くなる、ということ)の前触れで、ここで服用を止めず、2~3日服用を継続すると、その後、カラカラと見違えるように良くなってゆくことが多いのです。
ですから、“瞑眩(メンゲン)”らしきものに遭遇したら、しばし我慢をして、服用継続されますようお願いします。
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熊木徹夫(あいち熊木クリニック<愛知県日進市。心療内科・精神科・漢方外来>:TEL:0561-75-5707: https://www.dr-kumaki.net/ )
<※参考>
「痛み・漢方専門外来」(および、あいち熊木クリニックでの漢方薬治療の考え方)について
精神科医。
精神保健指定医・精神科専門医・日本精神神経学会指導医・東洋医学会(漢方)専門医
あいち熊木クリニック 院長
心療内科・精神科・漢方外来|愛知県日進市(名古屋市名東区隣)
TEL: 0561-75-5707