熊木徹夫新刊書が出ました!(摂食障害・醜形恐怖症・自己臭恐怖症・自己愛危機の克服・治療について)

2019年10月23日

『自己愛危機サバイバル』表紙

『自己愛危機サバイバル』案内マンガ1

『自己愛危機サバイバル』案内マンガ2

『自己愛危機サバイバル
~摂食障害・醜形恐怖症・自己臭恐怖症の克服・治療~』
熊木徹夫(中外医学社)

「ありのままの自分を許す」とは?

<・・・「これが私のすべて。これまで誰にも見せたことはないけど、どうか見て欲しい」と言って、いきなり身体全体を波打つように震わせました。
するとゴボンゴボンと異様な音。そして口のあたりからビシャーと吐物が噴水のように溢れました。手を口に入れることもなく! これを何度も繰り返す。
内発的・律動的に嘔吐を継続するさまは、「人間ポンプ」さながらです。
トイレの中は真っ暗ですが、窓の外の薄明をバックに、蠢く彼女が影絵のように映し出されて、まるで奇妙な夢を見ているかのよう。
ひとしきり吐いた彼女は、よろよろとトイレの外に這い出て、すとんとへたり込みました。
私はここでようやく我に返り、看護師を呼んで、彼女をベッドまで一緒に連れて行く。
そのとき、何て声を掛けたか、自分でも覚えていない。その後、当直室に帰り、しばらく天井を見つめながら考えていました。
取り扱いあぐねるような重いメッセージを託されたのだと感じました。・・・>

本書は、摂食障害・醜形恐怖症・自己臭恐怖症など、自己愛危機にさらされた女性達が、格闘・克服した過程を描いた記録書であり、
伴走した精神科医から同様の悩みで苦しむ女性達(そして、治療に携わる方々)に捧げる指南書です。
教科書的なことにはあまり触れていませんので、そのような記述を望まれる方は他書をご参照ください。
ただ、本書にはあちこちに、苦しみ喘ぐなかからしか発せられないであろう本音の言葉・値千金の言葉が横溢している。
あなたに自分の人生を受け止める覚悟があるなら、必ずやこころに響く言葉に出合えるでしょう。
人生はリレーです。かつてYさんから私が大切なバトンを受け取ったように、あなたも先輩たちからどうかこのバトンを受け取ってほしい。
そこに「ありのままの自分が、存在することを許せるようになる」ヒントがあるはずです。
(まえがき より)

第1章 摂食障害、時代の諸相
・摂食障害(神経性大食症および神経性無食欲症)治療のキモ?ただのダイエットでは済まない、あなたのために?
・“美の競演”のうちに潜む摂食障害
・依存症治療はもはや、「対高度資本主義社会」の様相を呈している

第2章 自尊感情低落の深層
・「現代型・自尊感情の低落」とは何か?摂食障害(過食症・拒食症)・醜形恐怖症・自己臭恐怖症治療から見えてくるもの?
・「死んでしまいたいくらい、寂しくて寂しくて」(<自尊感情が低落している方>への臨床相談)

第3章 女性の貌とナルシシズム
・醜形恐怖症治療から垣間見える、女性のナルシシズム 生成の危うさ?鏡と化粧の意味?
・現代の美の“魔術師”美容整形外科医自身が、醜形恐怖症になった理由?美しくても逃れられない、女性ナルシシズム由来の苦しみ?

熊木徹夫
京都市出身。名古屋市立大学医学部卒。
あいち熊木クリニック院長・精神科医・漢方専門医。
著書に『精神科医になる』(中央公論新社)『精神科のくすりを語ろう』(日本評論社)『ギャンブル依存症サバイバル』(中外医学社)などがある。

 

※もし、摂食障害・醜形恐怖症・自己臭恐怖症などで、
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