精神科薬物を服薬中の男性、胎児への影響は?
近頃よく、次のような質問を受けます。
それは、男性患者さんからのものです。
「今、精神科薬物を服薬中だけど、妻が妊娠することを考えたとき、自分も服薬を止めなくてもいいのでしょうか。(精神科薬物の影響が、胎児に及ばないの ...
アロパノール(全薬工業)についての所感
最近、しばしばTV-CMで見かけるアロパノールという商品について、コメントしたい。
宣伝文句は「緊張・イライラ・不安など、ストレス社会に疲れた心へのドリンク剤」である。
向精神薬はすべて、市販できないことになっているは ...
特報(7) 『精神科のくすりを語ろう・その2』おたよりメールのご紹介。~官能的評価は<生きのいい魚>~
こんにちは、熊木です。
このたび(2015.9.10.)、
『精神科のくすりを語ろう・その2 ―患者による官能的評価の新たな展開』
を、日本評論社より、上梓することになりました。
→→→ ow.ly ...
むずむず脚症候群とアカシジア ~『精神科のくすりを語ろう・その2~~』(日本評論社)より~
<ムズムズ解消のために飲み始めたが、0.5mgから効果が体感できた(症状が軽減した)。その後1.5mgまで増やしていったが、適量を超えると、一日中極度の眠気におそわれる。
(4475 アヴェさん)>
むずむず脚症候 ...
精神科薬物治療 成功の条件 とは
本書(『精神科のくすりを語ろう・その2』)は、患者さんの官能的評価を集積し、それらを編集することにより、精神科薬物の治療可能性を現状よりさらに拓いていくこ ...
向精神薬は<時代の病理>を反映する(論文「向精神薬の意味論」より)
先に<時代の病理>と書いたが、それをもう少し丁寧に表現するなら、時代の流れに適応した結果、当初は同時代人に支持・受容されたが、後にその適応の過剰さが仇になって排斥・迫害された自意識が深く絡んだ病理のことである。具体的に例を示した方がい ...
「官能的評価」から考えた精神科治療論~いかに抗うつ薬を、服み効かせるか・2~
(熊木徹夫論文・『こころの科学』所収)より一部改変掲載
6:めざすのは「快」ではなく「楽」
薬物療法において最終的に目指すべきなのは、「快」ではなく「楽」である。
薬物選択にあたり、極めて重要なこと ...
「薬物のばらまき」はなぜ起こるのか ~<身体感覚>を導きの糸として~
近年、精神科薬物(向精神薬のこと。以下、薬物とする)をめぐって様々な問題が起こってきている。なかでも、薬物の不正な流通は由々しき問題である。複数の精神科病院やクリニックで「薬物のばらまき」があるとされ、また病院経由ではなくインターネッ ...