服用する根拠・処方する根拠(論文「向精神薬の意味論」より)
まずは精神科患者(あるいは患者予備軍)が、ある向精神薬を服用する根拠について考えてみたい。患者は悩み・苦しみを抱えた時点で直ちに精神科医の前に姿を現すわけではない。患者はまず精神科医に遇う前に、さまざまなことを考えている。今どのような ...
精神科薬物の官能的評価 とは
*熊木徹夫 講演録より転載
1:はじめに本日は、このような貴重な場にお招きいただき、ありがとうございます。
あいち熊木クリニックの熊木徹夫です。
こ ...
服薬して楽に過ごしていくことは<甘え>だ
ここ最近、次のようなことを言う患者さんに複数遭遇しました。
いずれも、患者さんご自身と治療者である私がともに苦労の末、やっと患者さんが楽になれる薬を見いだし得た果てのことです。
「今は薬のおかげでとても楽になり安定 ...
嘔吐恐怖症 について
あいち熊木クリニックの摂食障害外来に、「拒食症(神経性無食欲症)」として紹介されてくる患者さんの中に、一定数、拒食症とは異なる病態をもった方が存在しています。それは ...
ジェネリック医薬品 について
近頃、TVコマーシャルでもジェネリック薬(後発医薬品)の宣伝が多く行なわれており、厚生労働省からも、国民皆保険制維持のため医療費削減を行なう趣旨で、ジェネリック薬の処方を促進しようと ...
「薬物のばらまき」はなぜ起こるのか ~<身体感覚>を導きの糸として~
近年、精神科薬物(向精神薬のこと。以下、薬物とする)をめぐって様々な問題が起こってきている。なかでも、薬物の不正な流通は由々しき問題である。複数の精神科病院やクリニックで「薬物のばらまき」があるとされ、また病院経由ではなくインターネッ ...
チック症 について
1:はじめに
近頃、あいち熊木クリニックにおいても ...
先発医薬品は「マイカー」、ジェネリック薬は「全く癖のわからぬ他人の車」
処方箋の成分名表示(一般名表示)を開始して、2週間がたつ。
これによって、患者さんは薬局でジェネリック薬処方を求めやすくなり、実際少しずつジェネリック薬処方も増えてきている。
患者さんがジェネリック薬処方を選択 ...
ギプスをつけて100メートル走
「ギプスをつけて100メートル走」
私が、あいち熊木クリニックで薬物処方を行なっている患者さんのなかに、次のような方が少なくない。
それは、ようやく病状が落ち着いたところで、すぐさま仕事に復帰し、さらには全力投球し ...
おくすり手帳は、あなたの命綱
最近は、医薬分業が主流になってきており、薬物処方箋が出される医療機関で直接、薬物処方が行われることは少なくなってきています。
それは、あいち熊木クリニックにおいてもしかりです。
あいち熊木クリニックは、院内に薬 ...