「相模原市・障害者施設殺傷事件」によせて、思うこと
まず、被害者の方々に哀悼の意を表したい。
この事件の一報に触れたとき、真っ先に思い浮かべたのは、
ヒトラー・ナチスの優生思想に基づく障害者大量抹殺、および池田小学校大量虐殺事件である。
http://mainichi.jp/articles/20160728/k00/00e/040/221000c
http://mainichi.jp/articles/20160729/k00/00m/040/095000c?inb=fa
<※参考>
https://goo.gl/KNo7DH
(『ヒトラーの防具』帚木 蓬生・・知られざる戦中ドイツの精神障害者の虐殺について、克明に書かれた小説)
(『宅間守 精神鑑定書――精神医療と刑事司法のはざまで』岡江 晃)
もともと自己愛の強い人物が「今ある自分は、本来の自分ではない。誰かのために損をしている、虐げられている」などと考え、妄想を構築し、果てはその被害感を加害のエネルギーに激しく転換したとき、このような悲劇は起きる。
このような一件を評するとき、「道義的に許されない」「あってはならない」などという言葉をいくら並べても空疎である。
常日頃から皆が、物事をさまざまな角度から捉えるため、多くの本に触れ、なぜ人間がこのような愚行に陥るのか(「これは、特殊な人物の逸脱」というだけでは片付けられない)徹底的に考えておくことが必要だと、自戒をこめて強く思う。
熊木徹夫
(あいち熊木クリニック<心療内科・漢方外来>
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/ https://www.dr-kumaki.net/ )