<あいち熊木クリニックが目指す「理想の求人」とは> ~当院就業希望の臨床心理士さん・看護師さん・医療事務さんに、どうしても伝えたいこと~

2019年10月19日

http://www.dr-kumaki.org/aikuma_joboffer.html

あいち熊木クリニックを開業してから、約6年の月日が経ちました。
その間私は、実に多くの患者さんと巡り会い、そして別れを経験してきました。
「季節はめぐり、人もまためぐる」
クリニックが治療機関である以上、それもまた必定といえます。

もちろん、すべてがそのようにうまくいくわけではありませんが、
理想的展開としては、
「当院で治療を受けることになった方に、
その治療成果の点で納得を受け、
信頼していただき、次第に良くなっていかれる過程を共に喜び、
最後の”卒業”において、その苦労の日々をねぎらい、
握手を交わしてさよならを言う」
そのようなことを頭に思い描きながら、臨床的営為を積み重ねています。

しかし、何の苦もなく劇的に良くなっていかれることなど希なことで、
ある治療的ビジョンのもと、
気が遠くなるような長い期間、粘り強く試行錯誤を重ね、
小さな喜びを確認し集積していくことにより、
より自由な体の状態を獲得する方へにじり寄っていく、
実に泥臭い日常の連続である、といえます。

この長い時間の労苦に耐えていただけるのは、
あいち熊木クリニックを信頼していただけているからであろうし、
その思いを励みとし、治療への駆動力に変えていくことで、
私たちも前に進むことができます。

そのため、そのような関係を多くの方々と築けていることに、
常々感謝の念があります。

先に「季節はめぐり、人もまためぐる」と書きましたが、
実はもうひとつ大切な人の流れが、
あいち熊木クリニックの基層部分において存在します。
それは、クリニックスタッフのことです。

あいち熊木クリニックは、開院当初、
私を除くスタッフはすべて心理関係者(臨床心理士と心理大学院生)でした。

スタッフの皆さんは、いわゆる臨床業務・心理業務のみならず、
クリニックのあらゆることに通暁し、細やかなところまで神経を通わせ、
誰一人欠いても成り立たないほどの働きぶりで、
あいち熊木クリニックの黎明期を支えてくれました。

その営為は、あいち熊木クリニックスタッフであることの誇りと、
もはや雇用関係をも超えた深い献身に裏打ちされたものだったと思います。

そして、その”伝統”は営々と引き継がれてきており、
現在のスタッフ(現在は臨床心理士と心理大学院生のみならず、
看護師・一般事務・医療事務と、業務の拡張に伴い、大幅に増えています)の
体内を巡る”血”として、今もあるように思います。

あいち熊木クリニックには、患者さんが実にいろいろな経路をたどり、
やってきていることが、以下のアンケートから分かります。
https://kimo.dr-kumaki.net/patient_voice_q4/

みなさんは、当院のさまざまな情報に触れるなかで、
ある程度の期待を持っていただくに至り、
ある瞬間に、意を決して「えいやっ」と清水の舞台から飛び降りられたことが、
これを読むとよく分かります。

そして中には、”ファン”になっていただけた方もいるようで、
そのような声が確認できると、私たちとしてもほっとするような気持ちになり、
またこれからもご期待に沿いたい、という思いを深くします。
https://kimo.dr-kumaki.net/patient_voice_q5/

(もちろん、”ファン”などと表現しましたが、
これは芸能人のファンなどとはまったく異なるものであることは言うまでもありません。

患者さんはいずれも切実な悩みをもって、あいち熊木クリニックに現れます。
その意が適切に汲み取られた、
今後の治療経過で、現状の苦しみが徐々に解けていけそうだという予感・期待が
持てることから引き出された”強固な信頼からくる愛着”とでもいうべきものでしょうか)

一方の重要な人の流れであるスタッフの求人・応募ですが、
これはある人脈を頼ってのものであったり、求人サイト経由のものであったりします。

この流れは現時点では、患者さんの流れとまったく別経路ですが、
「あいち熊木クリニックへの”強固な信頼からくる愛着”を感じて、求人に対し応募した」
という方を迎えるのが、もっとも理想的なかたちである、と私は常々思ってきました。

平たくいうなら、あいち熊木クリニックのイズム(思想)をあらかじめ知り尽くした”ファン”に、
共にあいち熊木クリニックを支えていっていただくことが、私たちの目指すべき道だと言えます。

もちろん、あいち熊木クリニックのファンとなった患者さんが、
そのままあいち熊木クリニックのスタッフになればよい、といった短絡は違うといわねばなりません。
同じ精神科クリニック内で、一人のひとが、
患者さんという”役割”とスッタフという”役割”を並立させることは、殊の外大変です。

ですが私は、患者さんが治療過程で実感されているあいち熊木クリニックのイズムと、
スタッフが業務を行う際に旨とするあいち熊木クリニックのイズムが同じものであっても、
何ら問題はないと考えています。

あいち熊木クリニック求人に対し、
就職希望してやってきた臨床心理士さん・看護師さん・医療事務さんへ。

この文章に遭遇し
、「なんだか難しそう」「そんな期待に応えることなんて、できるかしら」と思われたかもしれません。

でももし、ほんのちょっぴりでもワクワク感が湧いて、
「普通の仕事(にとどまらない)プラスアルファ」を求めてみたいというお気持ちを実感されたなら、
私たちの仲間になってみませんか。

同じイズムを胸に抱きながら、
患者さんとともに悩み、そして喜びを共有できるところが、当院スタッフ業務の最大のウリです。

私たちと精神科臨床のフィールドを走ってみませんか。
ご応募お待ちしています。
http://www.dr-kumaki.org/aikuma_joboffer.html

熊木徹夫(あいち熊木クリニック
<愛知県日進市(名古屋市東隣)。心療内科・精神科・漢方外来>
:TEL:0561-75-5707:
https://www.dr-kumaki.net/ )

<※参考>

看護師求人随想 ~あいち熊木クリニックが待望する看護師像とは~